頭痛は有史以来人類を悩まし続けているおそらく最も古くてよく知られた症状の一つでしょう。現在も頭痛で悩んでおられる方は数多くいると思われます。しかし、どの医療機関・診療科・医師を受診すべきかわからないために一度も診療を受けたことがない、正確な診断を受けていない、市販薬のみで治療しているといった人が数多く、日常生活への支障も大変大きいかと思われます。また、診療を受けた経験がある人でも正確な診断及び適切な治療を受けていない場合が少なくなく、その結果多くの医院・病院をいたずらに何度も受診しているということも事実です。
見極めたい一次性頭痛と二次性頭痛
一口に頭痛といいましてもその症状も原因も実に様々です。 現在では一般に大きく二つにわけて考えています。 すなはち一次性頭痛と二次性頭痛です。
これは頭痛が頭蓋内(脳内)で何らかの器質的な(明らかに目に見える)異常によるものなのか、どうかということです。 簡単にいえば異常があれば二次性でなければ一次性ということになります。 頭痛の大半は一次性で決して命に関わるものではありません。 ただその根本的な治療法がないために昔から多くの人々を悩まし続けてきました。一方二次性は明らかな器質性な異常が原因のため、そのまま放置しておくと命に関わることがあり早急な治療が必要です。
MRI検査で約20分、CT検査で約数分
この一次性か二次性かの区別には、もちろん問診や身体・神経所見の診察も大切ではありますが、まず何よりもMRIやCTといった画像診断が重要であります。これらの検査は体にほとんど危険性がなく、しかも非常に簡単(CTで数分、MRIでも20分前後)に行うことが出来ますのでもし症状があるようでしたら出来るだけ早く受診されることをお勧めします。